CRM導入前の顧客管理設計

共通言語の必要性

例えば店舗運営における[整理][整頓]のように、マネジャーが的確に指示、スタッフが正確に理解できるようありふれた言語であればあるほど、組織として共通言語を定義しないと意図した成果は生まれません。


(例)[整理]…不要なものを捨てること[整頓]…必要なものをすぐに取り出せる状態にすること

つまり[顧客]という言葉を組織の共通言語として[再定義]する必要があり、このような[事前準備・設計]不十分であるとどんなに優れたシステムを導入しても、運用できない > 使わない > 無駄なコストというスパイラルに陥るわけです。

これが日本のサービスのガラパゴス化やDXが進まない要因の1つと考えられます。

"顧客"の定義

組織によって[顧客]には様々なステージが存在します。(参考: ライフサイクルステージ

  • 契約、または金銭的な取引があるお客様

  • 金銭取引は存在しないが、頻繁に情報交換を行なっており、将来的に金銭取引が発生する可能性があるお客様

  • 商談中のお客様

  • 商談のための接触を試みているお客様

  • お問い合わせをいただいたお客様 ...etc


またこれにとどまらず、より[広義]な解釈で以下を含めるケースもあります。

  • 従業員やその家族

  • 株主や役員

  • 取引先(金銭をこちらが支払う立場)...etc


定義する[顧客]の範囲に関わらず、それは組織の[重要資産]であり、共通して[個人情報]の取り扱いについて考えなければなりません。

組織が保有する個人情報

2022年4月施行の改正個人情報保護法では、取得した個人情報はその利用期限に限らず、全て組織の個人データとして保護管理が必要となります。

漏洩事故の半数以上が手順ミス等の人災によるもので、組織で個人情報保護管理システムを構築しているか否かに関わらず、少なくとも以下の状況を理解する必要があります。


  1. 個人情報の[種別]や[カテゴリー]

  2. 個人情報の[流入経路]

  3. 個人情報の[媒体](データor紙)

  4. 個人情報の[保管場所]

フランチャイズ担当部門が保有する個人情報を理解し特定する

組織の規模は大小様々なので、必ずしもフランチャイズ担当部門が組織全体を把握できるとは限りません。ご自身が属するチーム(ここではフランチャイズ担当部門とします)が保有する[個人情報]を特定してみましょう。

直営店チームの例

  • ブランドビルディング(外部コンサルタントの個人情報)

  • マーケティング(取引先担当者の個人情報)

  • 店舗開発(家主/デベロッパー担当者の個人情報)

  • マーチャンダイジング取引先担当者の個人情報)

  • バイヤー取引先担当者の個人情報)

  • オペレーション(エンドユーザーの個人情報)

  • マネジメント(従業員の個人情報)

フランチャイズチームの例

  • マーケティング(取引先担当者/リードの個人情報)

  • インサイドセールス(リード/MQLの個人情報)

  • フィールドセールス(MQL/SQL/契約者の個人情報)

  • 店舗開発家主/デベロッパー担当者の個人情報)

  • トレーニング(契約者とその従業員の個人情報)

  • スーパーバイジング契約者とその従業員の個人情報)

  • リーガル弁護士/取引先担当者の個人情報)

保有する[個人情報]が特定できたら、次はCRMを利用してどのように分類すべきか事例から考察します。